春名は寝室に行くと未央を起こした。

「ほら、薬と水」

「ほっといてください!1人で出来るんで…」

「ほっとけないだろ、熱上がってるし」

「大丈夫です、私、変わったんで、自分でやらなきゃ…はぁ、はぁ」

「未央、上向け」

春名は未央の後ろを支える。

「上?」

春名は薬と水を自分の口に含み未央の口を手で開けて口移しで薬を飲ませた。

ゴクン

「飲めたか?」

ボーッとなっている未央は口から水を垂らしていたが春名が手で拭う。

もう一口水を口移しで飲ませた。

全く…こんな形で未央とキスするとはな

未央を横にならせて春名は自分のハンカチを水で濡らしに洗面所へ向かった。

何もないな…

濡らしたハンカチを未央のおでこに置いて床に座る。

やばっ、飛行機の時間…

自分のメモ帳を破り

『また来る』とメモを残して未央の部屋を出ていった。



未央が目を覚ましたのは15時過ぎだった。

おでこにはすでに乾いている男物のハンカチ

あとベッドの上にはメモが置いてあった。

また来るって…春名先生、どうして…

「あっ、支度…とご飯…」


未央は熱は下がっていてバイトに出た。