「裕、お前なんで図書委員なんか選んだんだよ。仕事、めっちゃ多いって噂だぞ」
「だって人数足りなかったみたいだったし」
「お前ってほんとお人よしだよなー」
浜崎くんが数人のクラスメイトと話していた。
私も意外だった。
あれだけ運動神経抜群で部活の勧誘もたくさん受けていたのに、全て断って、なんの部活にも入らなかったのだ。
私は最初、部活は大変だから入っていないのかと思っていた。
でも、委員会の中で一番大変な図書委員を選んだということは、本当にお人好しなのだろう。
「鈴。よかったね。浜崎くん入ってくれて」
「うん」
桜は、園芸委員にしたらしい。
「委員会の集まり、今日の放課後だよね。遅れないようにしなきゃ」
「桜、集合する教室とか場所ちゃんとわかってる?」
「うん。大丈夫。沢城さんも同じ園芸委員だから一緒に行こうって話してたんだ」
「よかった」