電車を降りたらすぐに学校に着く。
同じ制服を着た生徒が多く目に入ってくる。
「鈴!おはよー」
「あ、桜。おはよう」
友達の奥宮桜が私に駆け寄ってきた。
「今日は樹くんと一緒じゃないの?」
「樹は、朝練あるからって今日は別々」
桜には、双子の弟の樹くんがいる。
ちなみに四人兄弟で上にお兄さんが二人いるらしい。
兄弟が多いと楽しそうで羨ましい。
「そっか、夏に大会があるって言ってたもんね」
そんな話をしながら、二人で教室へ向かった。

教室に着くと、もう半分くらいの生徒がきていた。
「おはよう。西沢さん、奥宮さん」
学級委員の沢城さんに挨拶をされ、私たちはおはようと返す。
沢城さんは浜崎くんの次に成績が良く、主席で入らなかったことを悔しがっていた。
しっかりした性格で、周りをのよく見ているので、学級委員にピッタリだ。
「一限目にどの委員会に入るか話し合うからどの委員に入るか決めておいてね」