それからの夏休みも、浜崎くんと樹くん、桜と一緒に映画に行ったり、ライブに行ったりして楽しい夏休みを過ごすことができた。
そして夏休みも終わりに近づき夏祭りの日になった。
夏祭りは、桜の家で浴衣を借りてきて行った。
樹くんと浜崎くんとも合流して、屋台を見て回った。
花火が上がる時間になり、見やすい場所に移動していたが、途中で桜と樹くんとはぐれてしまった。
「はぐれるといけないから、手、繋いでてもいい?」
「え、わ、わかった」
浜崎くんの手が私の手を包み込む。
心臓がドキドキとうるさい。
前にもこんなことがあった気がする。
「あっ見て西沢さん」
夜空に大きな花火が上がった。
そうだ写真をとっておこう。
美術部のコンクールに使えるかもしれない。
「綺麗だね」
「うん。すっごく綺麗」
横を見ると、浜崎くんが、まっすぐ私の顔を見ていた。
「今日の西沢さん、すごく綺麗」
私は顔が赤くなるのを感じた。
そして、ゆっくりと私たちは唇を重ねた。