夜通し起きていたので、確かに寝不足だ。
帰ったら速攻寝よう。
「じゃあ、私たちこっちだから」
桜と樹くんとは途中で別れ、浜崎くんと二人だけになった。
「私たちも帰ろっか」
「うん」
しばらく二人とも無言で歩いた。
「西沢さん」
浜崎くんが、話しかけてきた。
「あの、こないだ言ってた映画、お礼で行くつもりだったのに、みんなで行くことになっちゃから他のものにしたいんだ」
「いいよ、そんなに気にしなくて」
「じゃあ、お礼じゃなくてお願いにするね。明日、俺とデートしてくれないかな」