スマホを取り出し、樹くんにメッセージを送っているようだ。
「あ、もう返信きた」
画面を見た桜は、驚いた顔をした。
「えっと…浜崎くんも誘いたいんだって」

「でも驚いたよ。樹が浜崎くんと友達だったなんて」
放課後になり、私たち四人は、志穂さんがバイトをしているカフェに向かっていた。
夏休みの計画をそこで立てようと話がまとまったのだ。
「公園でシュートの練習してる裕を見かけて。それで仲良くなったんだ」
浜崎くん、バスケが好きなのかな。
「そうだったんだ。樹と気が合うかもね」
「奥宮さんもバスケ部だよね?」
「うん。小学校の時からやってたからね。樹はスポーツ推薦で大学行きたいみたいだし。私は大学は文系にしようと思ってるんだよね、バスケは趣味みたいなものだから」

「え、そうなの?」
桜がそんなことを考えていたなんて知らなかった。