次の日の放課後、私は水野先生に言われた通り、美術室やってきた。強力な助っ人と言っていたけど、一体どんな人が来るのだろう。
そして一人の女子生徒が入ってきた。
「あなたが西沢さん?」
「はい」
「水野先生に頼まれて、きました。宮沢菜緒です」
「あ、去年のコンクールで最優秀賞獲った宮沢先輩ですよね?」
「私のこと知ってるんだ」
宮沢先輩のことは、秋本先輩と酒井先輩からよく聞かされている。
「図書委員で秋本先輩と酒井先輩がよく話しているのを聞いていたので」
「二人と同じ委員会なの?」
「はい」
「そうなんだ。雑談はこれくらいにして始めようか」

「例えば自分の好きなものとか、季節のことをテーマにしたり…コンクールは、絵の部門と写真の部門があるけど、どっちに出す予定なの?」
「絵は上手い描けないので、写真に変えようと思います」