そう叫んだと同時に、私は思いっきり突き飛ばされた。
「いたっ」
派手に転んでしまい、ひざを擦りむいてしまった。
女の子が恐ろしい表情で睨みつけてきた。
「なんで、私はずっと前から裕くんのことが好きだったのに!」
「あなたの勝手な都合で浜崎くんを困らせないで!」
一瞬、相手が怯んだ。
「こんな事してまで浜崎くんに好きになって欲しかったの?あなたのやってることは浜崎くんから嫌われることだよ?」
「でも…」
「それにこれ以上続けるんだったら、警察に通報してもいいんだよ?」
相手は、怯えた声で言った。
「警察…?それだけはやめて!」
「それが嫌ならもう2度と浜崎くんに近づかないで」
「ご、ごめんなさい!!」
そう言って泣きながら逃げていった。
「西沢さん早く手当しないと…」
駆け寄ってきた浜崎くんが、真っ青な顔をしている。
私は浜崎くんに支えられながら家に入った。