「お茶、いいですか?」
 と、めぐみというこ。
 「ああ、いいよ」
 俺は海を眺めた。
 「ずっとやまないといいなあ」
 と、俺。
 「え」
 「あ」
 といって、俺は片手を後頭部にやった。
 「ふふふ」
 と、めぐみというこは笑った。かわいい。
 俺は赤くなった。雨がやまず、このことずっといたいみたいなこといっちまった。俺は恥ずかしかった。
 「やっぱり、女子中高生にもててますよ」
 と、めぐみというこ。
 「え」
 「恋の病に陥らせるばい菌」
 と、めぐみというこ。
 俺は笑った。
 めぐみというこは笑った。
 「女子中高生が恋に陥っているんですよ」
 「そうかなあ」
 俺は女子中高生にばい菌呼ばわりされていることを考えた。
 「そうかも」
 と、俺は笑った。