「もうさ……こういう風に会うの、やめよう」

静は、心の底から驚いたように、俺を見た。

「なに、それ……」

その反応に、参ったな、と、思う。

自分の方から「別れよう」って言ってきた時は、こっちの言い分も聞かずに、自己完結してたくせに。

「私の……『それまでの私』のことを殺しておいて、もう会わないって言うの? だったら『いまの私』も、殺してよぉ……」

おいおい……。

俺は言葉を失った。