そこでぷつん、と音声が途切れた。

 代わりに、しん……と沈黙が落ちる。

 会場も静まり返っていた。

 近くの席にまで、四人のやり取りと音声は聞こえたようだ。

 戸惑いの空気が溢れる。

「これは立派な証拠になると思うな。【ヴィリオン】と【トリリオン】両方の上層部で共有させてもらうよ」

 スマホを手元に戻しながら、颯士が静かに言った。

 ヒッ、と息を呑んだのは冬治だ。

「そ、それだけは……!」

 縋るような声と顔で情けなく叫ぶ。

 だが颯士が聞き入れるはずもない。

「罪もない美璃を陥れたんだから、当然の報いだろう。それに下野さんも」

 きっぱり言い切り、そして次には麻耶に視線が向いた。

「……!」

 冬治と同じように固まっていた麻耶も、颯士に見据えられて、息を詰める。