「麻耶が全部話してくれたよ。マジで呆れたわ。だから縁を切るいいきっかけになったってわけ」
近付いた麻耶の肩に手を伸ばし、冬治は彼女を軽く抱き寄せた。
その仕草と視線に、美璃の背すじにはぞわっと寒気が走る。
「今度、麻耶と婚約することに決めたんだ。だから、今までありがとな」
凍りついた美璃に向かって、冬治は最後の通告をした。
宣言した冬治に、麻耶のほうも身を寄せて、甘えるような姿勢になる。
美璃の寒気はますます強くなってしまった。
体中が凍りつきそうだ。
いきなり婚約なんて話が出るのだから、きっと裏で長いこと関係があったのだろう。
そうとしか取れない状況だ。
じり、と後ずさりした。
もうこれ以上、やり取りしたくなかったし、この場にも居たくなかった。
その美璃に、すっとなにかが差し出される。
それは封筒。
白い封筒には、綺麗な金色で、箔押し模様が入っている。
目を見開いた美璃に、封筒を差し出した麻耶はにっこり笑ったのだった。
「これ、私たちからのプレゼント。大きなミスをしちゃった慰めに、少しはなりますように」
近付いた麻耶の肩に手を伸ばし、冬治は彼女を軽く抱き寄せた。
その仕草と視線に、美璃の背すじにはぞわっと寒気が走る。
「今度、麻耶と婚約することに決めたんだ。だから、今までありがとな」
凍りついた美璃に向かって、冬治は最後の通告をした。
宣言した冬治に、麻耶のほうも身を寄せて、甘えるような姿勢になる。
美璃の寒気はますます強くなってしまった。
体中が凍りつきそうだ。
いきなり婚約なんて話が出るのだから、きっと裏で長いこと関係があったのだろう。
そうとしか取れない状況だ。
じり、と後ずさりした。
もうこれ以上、やり取りしたくなかったし、この場にも居たくなかった。
その美璃に、すっとなにかが差し出される。
それは封筒。
白い封筒には、綺麗な金色で、箔押し模様が入っている。
目を見開いた美璃に、封筒を差し出した麻耶はにっこり笑ったのだった。
「これ、私たちからのプレゼント。大きなミスをしちゃった慰めに、少しはなりますように」