何日か待ったある日、私はたまたま校門から出てきた人を捕まえて聞いてみることにしました。

「すみません、『はむら』さんという方は……」

すると、

「えっ、あんた羽村さんの知り合いなのか?」

とひどく驚いた顔で、逆に聞き返されてしまって。

「あっ、ええと……知り合いというか、知り合いになりたいといいますか……」

何と言えばよいか分からずモゴモゴしていますと、

「羽村さんと知り合いになりたいとか、勇気あんな!その制服、白華だろ?」
「はい」
「白華のお嬢さんがねぇ……」

その人はわたくしと、わたくしの後ろに控えていた粟嶋を不思議そうにながめると、ニッと人の良さそうな笑みを浮かべましたの。


「よし、ついて来いよ!」

と、案内してくださる事になったのです!

道中その人――陽二(ようじ)さんの話によると、どうやら、彼らにはたまり場というものがある様で、学校よりもそちらにいることの方が多いとのお話でしたわ。

どうりで、なかなか会えないはずですわね!