ずっとピーピーと泣いて、幼稚園児みたい。


「すみません、私、教室に戻ってもいいですか?」


「えっいいけど、大丈夫?」


「はい、平気です。色々とご迷惑をおかけして……いや、あの、ありがとうございました。」


それだけ言って、私は教室に戻った。


廊下からもはや視線が刺さる。


でも、こんなことでへこんじゃだめだ。


「あいつマジで神経図太いな。さっさと辞めればいいのに。」


「龍ちゃんと隠れて同居とかどういう感覚なの?倫理観どこに置いてきたのやら。」


「早く出てけよ。」


ガトリング砲みたいに私に向けて言葉が投げつけられる。


でも紺野先生が校長やら教頭やらに叱られてる時の方がよっぽど辛かった。


今どこにいるんだろう……。


午後の授業もまあ辛かった。


5時間目の英語、隣の席の人とペアワークなんて言っている場合じゃない。


クラス中が私を毛嫌いするおかげでずっと英語教師とやる羽目になった。


6時間目の化学の授業は実験の様子を見てただけなのになぜかみんなに怒られて、たまったものじゃない。


本当にこんなに様変わりするものなの?


でも、紺野先生に全部責任負わせて私1人楽になるなんてダメ。


そう思って、嫌がらせに耐えて、何とか2時間。