「でも、紺野先生の問題は紺野先生がどうするか決めるの、あなたは決められない。」


わかっているけど、直接言われると心に来る。


でも本当に好きだから、お願いだから離れたくない。


学校辞めても良いし、何千人いる前で説明しても良いし、とにかく別れたくない。


「私、本当に別れたくない、嫌だ……」


「うん……」


その先生はずっと私の背中をトントンと優しくたたいてくれた。


ティーラテを1口飲むと、口の中に甘さと温かさが入ってきた。


私、自己中だよね。


そうしてどれくらい時間が経ったのかわからない。


その先生は担任を持っているわけではなかったらしくて、でもたまに授業に出たりしながら時間ができると私のところに戻って来てくれた。


いい人だな、名前わかんないけど。


気づけば朝8時45分にソファーに腰かけてから4時間が経過していた。


今はお昼休みなのか、先生が職員室にたくさん入ってきた。


でもその中に紺野先生の姿は見えない。


ため息が出て、つくづくこんな風に勝手に落ち込んでいる自分に嫌気がさした。


「中川さん、何か食べた方がいいわ。これ、購買で買ってきたの。食べれるもの食べてね。」


何も口に入れる気がしない。


しかし私はどこまでここで落ち込むつもりなんだろう。