ダメだ、どうしても怒りが出てきてしまう。


これは月葉だからの嫉妬なのか、旗本先生の教師としてあるまじき行為に対するあきれなのかはわからない。


他の女子生徒ならどう対応していたんだろう。


月葉だからとこんなにも焦っているんだったら、俺は最低だし、自分のことも本当に嫌いになる。


月葉をさっき家に置いてきたけど、大丈夫かな。


あんなだと俺が帰った時も同じ状態で待ってるかも。


学校に戻り、第2会議室に直行した。


中に入ると、白衣を脱いで帰る準備をしたのか、スーツ姿と大きめのカバンが目に入った。


「あぁ、本当に戻ってきたんですね。もうお帰りになられたかと。」


「当たり前でしょう。24歳と言え、責任の取り方くらい知っています。」


すまし顔がやけに腹が立った。


さっきまで当然のように月葉を犯そうとしたくせに。


「まず、色々聞きたいんですが、なぜ2人は同居することに?」


いつもはフワフワと柔らかい笑いを浮かべた顔してるのに、今日は視線が痛いくらいに鋭い。


この人、こんな表情にもなれるのかと少し驚き。


そして、俺は旗本先生に全部話した。


月葉がなぜ俺の家に一緒に住むことになったのかという理由を。


「まぁ、大体こんな感じです。あなたの知りたいことはあってますか?」