「なんですか、それ。お互い様なんだから別にいいでしょ。」


不貞腐れた顔をする私に、笑う先生。


あぁ、良かった。


好きって言ったらもう元の関係性が崩れると思ったから。


でも、この調子だと何も変わらない日常を過ごせそうだ。


チュッ


不意にリップ音が鳴った。


え、何今の。


「月葉、密室で好きな女の子と2人きりの男の存在を忘れんな。」


先生が、私のほっぺにキスしたんだ……。


鼓動がすごいんだけど、めっちゃドキドキする……。


「不意打ちはちょっと……やめてください。」


結局、私が1番照れていた。


……ホントに、今まで通りになるのだろうか。