「ありが……え、旗本先生。」


「あれ、中川さんも家この辺りだったんだ。」


いやいやいや、まずいまずいまずい……。


中川さん"も"ってことは、旗本先生も近所ってこと?


同居がバレる可能性がある……。


「ありがとうございます。失礼します。」


サッと逃げるように旗本先生から遠ざかってレジに並んだ。


うぅ……どうしよう。


旗本先生がこの辺に住んでたなんて知らなかった。


でも、旗本先生も紺野先生もこの辺に住んでるんだから、2人はご近所さん?


そうならそうと言ってくれても良かったじゃん!


同じ学校の先生なんだし、顔見知り程度ではないはずだよね。


「中川さん、ジャストタイミングだね。」


「ひぇっ!」


ジャストタイミングだねって……なんで旗本先生に追いつかれてるの!?


私の並んだレジが進みが遅かったのかな。


そんなことより、ここでばったり紺野先生に会って一緒に帰ったところまで見られたら……。


そんなことあってはいけない、何とか旗本先生から離れなくちゃ。


「そういえば、紺野先生も近所なんだよ。」


「はぁ、そ、そうなんですかぁ。」


変なあいずちになってない?大丈夫かな?


2人はご近所さんとして仲良くしてることがよくわかった。