「少し休もう。まどかちゃん」


黒いシルクハットをかぶったうさぎは言いました。


「でも・・・」



「あのね、まどかちゃん。今頑張っても、あとで疲れちゃうよ。」



「歩けなくなっちゃうよ」



「休もうよ。まどかちゃん」



「そうね。少し休みましょう」



色んな動物たちに言われたのでまどかちゃんは休みました。



目をつぶってまどかちゃんはけいたくんを思い出していました。




思い出すのはいつも笑顔のけいたくん。




『まどかちゃん。遊びに来たよ』



『まどかちゃん。これあげる』



『まどかちゃん』


『まどかちゃん・・・』



思い出のけいたくんはいつもまどかちゃんの名前を呼んでいました。



まさか、けいたくんがまどかちゃんのことを忘れているなんてみじんにも思いませんでした。