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昼休憩になり、4人で教室の隅に集まっていた。
「いちばん大切なのは俺たちも武器を持つことだと思う」

さっそく健太が自分の考えを伝え始めた。

「ピエロはナイフを持ってるもんね。素手で戦うなんてハンデが大きすぎるよ」

と、私は同意した。

「そうだな。それにピエロにはちゃんと実態があって物理攻撃がきく。木の棒で叩けば反応があることもわかってる。そこでだ」

健太がパンッと手を叩いた。

「僕の知り合いに何人か野球部の生徒がいるんだけど、これからバッドを借りに行こうと思うんだ」

「バッドか。いいなそれ。木の棒よりも効果が強そうだ」
竜二の目が輝く。

バッドで強く殴りつければ人だって死んでしまうことがある。