なにもできずにただ守ってもらうだけなんて嫌だったから、つい行動してしまった。

「今のところわかっているのは、昼間は絶対に姿を見せないということだな。だから、明日はピエロが出現するまでに対策を練ることにしよう」

健太の提案に私と竜二は頷いた。
監視カメラ映像を確認しても犯人の姿は写っていなかった。

それなら、今まで通りピエロと真っ向勝負するしかない。
「綾は明日学校に来るかなぁ?」

今日の様子を思い出すと休むかもしれないという懸念があった。

それならそれで安全かもしれないけれど、綾の学生生活を台無しにしてしまったようで申し訳なくなる。

「大丈夫。僕からも綾に連絡を入れておくよ」
健太がそう言ってくれたので、少し安心したのだった。