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放課後になるといつのどおり私達は図書室へやってきていた。
昨日話し合いの結果決まった今月の新刊が、新刊コーナーに並べられている。

さっそく何冊かの本が借りられていて、健太は満足そうだ。
「今日はカウンター業務と掃除だけか」

竜二がカウンター内の椅子に座って大あくびをする。
「もう、今日は寝ずにちゃんと起きていてよ?」

私は竜二の隣に座ってすぐに釘を差した。
図書室の利用者は以外と多くて、カウンター作業を1人でこなすのはなかなか大変なのだ。

「わかってるって」

私と竜二がカウンター仕事をしている間に、綾と健太は古くなった本を移動させたり、普段手の行き届かないところの掃除をしてくれている。

ふたりとも真面目だから、掃除が終わったあとの図書室は深呼吸したくなるくらいキレイだった。