「そんなことして直せるの?」
美月ちゃんの前に持って行ったときにピエロがこんな状態じゃ、きっと悲しむと思った。

だけど健太は笑顔で「大丈夫。すぐに直せるから」と、言った。
それから部活用の大きなカバンを持ってきてピエロをその中に入れた。

ピエロはとてもおとなしくて、まるで普通の人形みたいに見える。
「よし、じゃあ行くか!」

竜二の言葉を合図にして、私達はグラウンドを出たのだった。