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「み、見えたか?」
健太の声で我に返ると、私達はまだグラウンドにいた。

あの家も、公園もない。
そこにあるのは怒りに満ちたピエロだった。

ピエロがナイフを振り上げて、いつ襲ってくるかわからない状況になっていた。
「竜二、さっき言ったとおりだ!」

「まかせろ!」
映像を見たショックを感じさせないほど俊敏な動きで健太が走る。

「こっちだ! 飯島!」