どうにか今日もピエロを撃退することに成功したみたいだ。
「竜二怪我してるんじゃない?」

竜二の肘から血が出ていることに気がついた。
きっと、ピエロの攻撃を転がってよけたときに地面にぶつけて擦りむいたんだ。

「これくらいどってことねぇよ。それより、健太たちに連絡しないとな」
竜二はすぐにスマホを取り出してグループメッセージを開いた。

スマホがスムーズに動いているのを見ると安心する。
「ふたりとも大丈夫みたいだ」

「よかった」
私がいるところにピエロは来るからうまく逃げてくれてよかった。

ふたりとも近くに隠れていたようで、すぐに合流することができた。
それから4人で近くの公園に向かい、ベンチに座って心を落ち着けることにした。

「そういえば、みんなもあの映像を見たか?」