スプレーも同じように効果が薄くなっていく可能性はあった。
そうなったとき、次になにを武器にするかが問題だった。

「なにかあったらすぐに連絡しろって言っても、ピエロが出てきてるときには連絡が取れないし、どうすりゃいいんだろうな」

竜二が難しい顔で呟いた。
誰かに助けを求めることができれば1人で戦う必要もなくなる。

だけど、それはできないんだ。
「自分の身は自分で守るしかないんだと思う」

そのためにも、今日どうしてもピエロについてのヒントがほしい。
私は祈るような気持ちで外を見つめたのだった。