翌日目を覚ますと私はちゃんと自分のベッドの中にいた。

昨日の夜外へ出た記憶はあるけれど、どうやって部屋まで戻ってきたのか覚えていない。

「全部夢だったのかな?」

そう呟いてベッドから降りた時、自分の足の裏が汚れていることに気がついてハッとした。

「昨日外へ出たときに汚れたんだ……」

昨日の夜は半分パニックになっていたから、靴をはかないまま出てしまったことを思い出して青ざめた。

あれは夢じゃなかったんだ!

すぐに一階へ降りていくと、お母さんとお父さんがいつもどおり朝食の準備をしている姿があった。

「あら、今日は日曜日なのに早起きなのね」
お母さんがトースターからパンを取り出しながら言う。

「お母さんお父さん、なんともないの!?」