「どうしよう、どうしたらいいの!?」
このまま逃げ続けることはできない。

私はついに窓辺に追い詰められていた。

後ろには最初ピエロを飾っていた出窓があり、窓へ手をかけてみてもやっぱり開かなかった。

ピエロが私の前の前でぴたりと動きを止める。
ジッと見つめてくるその目はやっぱり笑っているように見えた。

「な、なんでこんなことをするの!? なにか理由があるなら教えてよ!」

だけどピエロはなにも言わない。
いつもどおり音楽を奏でて車輪を回すばかりだ。

次の瞬間ピエロが一気に距離を詰めてきた。