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約束場所は学校の近くにあるバス停だった。

健太が調べてくれて、ここから出ているバスで公園の近くまで行くことができるみたいだ。

「なんだか遠足みたいだね」
バスの一番うしろの席に4人で並んで座ると、綾が楽しそうな声で言った。

「本当だよね」
実際にバス遠足のときにも4人でこうして並んで座ることがあったから、それを思い出した。

「遠足みたいに楽しいものになればいいけどな」
竜二がバッドを見つめて呟く。

念の為にと一本だけ持ってきたのだ。
それはちゃんと野球バッドのケースに入れられていて持ち運びやすくなっていた。

「そうだな。お店の男性が人形を拾ったっていうのも、なんだか妙な気がする」
健太はまた顎に指先を当てて考え込む。