「悠真、良かったね」
「うん!」
「後で理仁さんにありがとうって言うのよ?」
「うん! おうちいったらみんなでつりーキラキラにする!」
「そうだね。お家に帰ったらね」
「お待たせしました! それじゃあ次はオモチャ売り場に行きますか!」
「おもちゃ!」
「そうだぞ! オモチャ、一つだけなら好きなの買っていいぞ」
「ほんと!?」
「え? オモチャは沢山あるし、買わなくていいよ……」
「遠慮しなくていいっスよ。俺のポケットマネーから出すんで!」
「そんな、それなら私がお金出すから……」
「いやいや、いいんスよ。俺、悠真は弟みたいに可愛いって思うから買ってやりたいんですよ」
「朔太郎くん……」
「悠真、行くぞ」
「うん!」
「ほら、姉さんも行きますよ」
「……うん、ありがとう朔太郎くん」

 申し訳ない気持ちはあるも、朔太郎の厚意を素直に受けた真彩は喜ぶ悠真と共にオモチャ売り場へ向かう。

「おもちゃ!」
「悠真、どれにするの?」
「えっとねー……」

 売り場に着くとすぐに欲しい物を選び始める悠真。そんな悠真の横に付いて一緒に選ぶ振りをしつつ、密かにクリスマスプレゼントのリサーチをしていた真彩。

「さく! ゆうまこれほしい!」
「いいぞ、じゃあ一緒にレジに行くか」
「うん!」

 悠真に内緒でクリスマスプレゼントを買えるよう、悠真を連れてレジへ向かう朔太郎の気遣いに感謝しつつ真彩はリサーチして候補に挙げていた中からプレゼント用のオモチャを手にすると、レジを終えてオモチャに夢中の悠真に気付かれないよう真彩はこっそり購入した。