「わー! つりーたくさん!」
「悠真、好きなの選んでいいぞ」
「うん!」

 翌日、朔太郎と共にショッピングセンターへやって来た真彩と悠真。

 ツリーのある売り場へやって来るなり悠真は大小沢山の種類が飾られているツリーに驚きつつも、好きな物を選んでいいと言う朔太郎の言葉に返事をしてツリーを選びはじめた。

「ねぇ悠真、このツリーとかいいんじゃないかな? 小さくて可愛いよ?」

 好きな物を選んでいいとは言うものの、物凄く大きな物や値段のする物を選ばないよう、小さくて安いツリーを指差して悠真に同意を求めようとする真彩だけど、

「ちっちゃいのいや! ゆうまこれがいい」

 悠真が指差したのは180cmくらいある北欧風のオシャレなツリーだった。

「これはちょっと大きいから、せめてこっちにしない?」

 場所も取るし、もう少し小さめが良いと真彩が120cm程のツリーにしようと提案するも、

「いや! ゆうまはこっち!」

 どうしても大きい方がいいと言って聞く耳を持たない悠真。

「姉さん、悠真の好きな方にしましょう。これくらいなら全然平気っスから」
「でも……」
「それより、次はオモチャ売り場に行くのはどうっスか? 悠真の欲しい物がリサーチ出来ると思いますし」
「……そうね。そうする」
「それじゃあ会計済ませて来るんでここで待ってて下さい!」

 悠真の欲しがっていたツリーやオーナメントが入っている箱を抱えた朔太郎は会計を済ませる為にレジへ向かって行く。