「姉さん、これで全部ッスか?」
「そうだね、買いすぎても仕方ないから、今日はこれくらいでいいかな」
「了解ッス! じゃあ俺が会計済ませて来ますんで、姉さんはここに居てください」
「分かった、ありがとう」

 昼食を終え、悠真が昼寝をしている隙に朔太郎と二人スーパーへ買い出しにやって来た真彩。

 理仁から悠真の面倒を見るよう言い付けられている朔太郎は余程の事がない限り屋敷に居る事もあって、買い出しは大抵朔太郎と一緒だった。

「姉さん、お待たせしました!」
「いつもごめんね。私も半分持つよ?」
「いやいや! 姉さんに荷物なんて持たせられないッスよ! それにこれくらい俺一人で余裕ッスから!」
「そう? それじゃあ、お言葉に甘えてお願いします」
「任せてください!」

 買い出しは週に三度と決めているのでその都度数日分のメニューを考えながら買い物へ来ているのだけれど、住んでいるのが真彩以外皆男性である事から毎回結構な量を買い込む事になる。

 だから、いくら朔太郎でも袋を三つも四つも一人で持つのは大変な訳で真彩も持つといっているのだけど、『女子供には優しく』をモットーに掲げている朔太郎は女性の真彩に大変な思いをさせたくないと必ず一人で運んでいた。