「その顔、気に入らねぇな。なぁ鬼龍さんよ、あの子供(ガキ)は俺と血が繋がってるなら、俺が引き取ってうちの組で育てるってのもアリだよな? 真彩のあの口ぶりじゃあアンタらは付き合ってる訳じゃねぇんだろ? なら後は俺が面倒見てやるから真彩共々俺に渡せよ」
「……俺に渡せ、だと?」
「ああそうだ。あの子供(ガキ)は俺のなんだから、俺がどうしようと勝手だろ? 子供には母親も居た方がいいだろうから真彩も一緒に引き取ってやるよ。アイツとの身体の相性は良かったし、またヤれるのは俺としてもラッキーだからなぁ」

 惇也は相変わらず挑発的な態度で話を続けていき、しまいには悠真や真彩を自分の所有物だとでも言うような口振りをする。

「まるで物のように扱う言い方は心底気に入らねぇな。悪いが貴様のような男に悠真と真彩を渡す気はない。いいか? 一度しか言わねぇからよく聞けよ。金輪際、俺の居ない所で二人に近付く事は許さねぇ。真彩と話をしたければ俺を通してからにしろ。もし勝手な真似をすればお前は勿論、八旗組にも容赦はしねぇから、覚悟しておけ」

 凍てつく殺気に満ち溢れた理仁は拳を強く握りしめると、必死に怒りを抑えながら惇也にそう言い放つ。

 そんな理仁の殺気に流石の惇也も危険と判断したのか、それ以上言葉を口にする事はなかった。