……ここに来ることになるなんて、小学生のわたしが聞いたら笑うだろうな。

 これで、本当に終わるかもしれないんだね。

 おまじないが本物なら、終わるんだ……。

 本物であってほしい。

 あの日、嘘っぱちだなんて言ってごめんなさい。

 どうか、本物でありますように。

 大切なものが奪われたってかまわない。

 叶わないこの気持ちを持ち続けていくことよりマシだ。

 本気でそう思える。





 時刻は十一時五十分を回った。

 十二時までは、あと十分。

 頭の中で、あの時聞いた神様の恋まじないの話をもう一度だけ反芻した。