「おい、お前らなに騒いでんの」
「亮! こいつらがさー……!」
そんな中、騒ぎが廊下まで聞こえたんだろう。
何事かと亮が戻ってきた。
すかさず男子は亮に事の顛末を話し始めた。
「……佐多もなのか?」
「え、」
そのとき、授業開始を告げるチャイムが鳴る。
「おまえらー席着け―」
ガラッとドアを開けて呑気に先生が入ってきて、男子と凪ちゃんたちはにらみ合いながら自分の席へと戻っていった。
亮に何か言われた気がする。
だけど、そんなことはもう聞ける雰囲気じゃなかった。
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