それもこれもきっと、ぜんぶ俺があの日に恋まじないなんてやったからだ。

 俺の中にはあの日からずっと、後悔とまりかへの消せない感情がくすぶっている。

 それを伝える日が来るなんて、思ってなかった。

「……好きだったから」

「え……?」

 俺の声が小さすぎたからか、まりかは聞き返してくる。

「まりかのことが好きだったから」

 恥ずかしさはなかった。

 まりかはそうくるとは思っていなかったらしく、目をまんまるに見開いた。

 ……こんなアホ面をかわいいって思うなんて、重症だ。