一斉に湧き起こり、いつまでも鳴り止まない拍手。

すすり泣く人の声。

その中を、工藤くんはゆっくりと一礼してから歩を進め、ステージを降りた。

(工藤くん、工藤くん…!)

私は胸が張り裂けそうになり、苦しさに嗚咽を漏らす。

今すぐ工藤くんの腕の中に飛び込んで、抱きしめて欲しかった。

どうしようもないくらい心を揺さぶられ、胸が打ち震え、大声を上げて泣きたかった。

(ずるいよ、工藤くん。私だけこんな気持ちにさせて、自分は涼しい顔して。こんなに泣いてるのに近づいて来てもくれないなんて。あとで絶対、バカバカーってポカスカ叩いてやるんだからね!)

私は一人しゃくり上げながら、制服の下に隠してあるネックレスをギュッと握りしめた。