「樋口、来週のクリスマス、少しだけ図書館で会えない?」

12月になり、受験勉強も佳境に入る。

寝る間も惜しんで勉強に励んでいたけれど、工藤くんの電話に嬉しくなって、私は声を弾ませた。

「うん!私も会いたい」

「良かった。じゃあ、10時にね」

「分かった。楽しみにしてるね」

「ああ、俺も」

電話を切った私は、早速工藤くんへのクリスマスプレゼントを考え始める。

(何がいいだろう。うーん…)

街に買い物に行きたいけれど、勉強時間も大事だ。

私はオンラインショップで、工藤くんに似合いそうな物を選ぶことにした。