戸惑う私のことはお構いなしでドアにカードキーをかざした翔くんは、部屋の中へと入っていく。


「お、これは最高だな」


翔くんがそう言うのも、当然だろう。

広い部屋の中には、キングサイズのベッド。大きな窓からはハワイの景色を一望することができて、しかもワイキキビーチがすぐ近くに見える。

バスルームも同じように景色が見えて、バスタブの横にはプルメリアの花、おしゃれなキャンドルが並んでいた。

こんなところに宿泊出来るなんて、まだ夢のようだ。


「ここ、ホテルバイキングも最高らしいんだ」
「へ、へぇ……」


感激しすぎて、おかしな返答になってしまった。窓の外が信じられないくらいに美しくて、ハワイの絶景に釘付けになってしまう。

翔くんはまだ爆睡している瑠愛のことをベッドに寝かせると、私のことを後ろから抱きしめた。


「気に入った?」
「充分だよ。お金、無理してない?」

「真衣が喜んでくれるなら、こんなことお安い御用だ」


そう言いながら、私の唇を塞いだ翔くん。


「夕食まで時間あるし、一緒に風呂行かない? 瑠愛、まだ起きなさそうだし」
「はっ!? なんで……」

「たまにはいいだろ」


翔くんは私の手を引っ張ると、バスルームへと向かった翔くんは、バスタブにお湯を溜めている間に洋服を脱ぎ始めた。