詳しく話せないというところがひっかかった。
絵里香は手早く着替えながら早希とのメッセージを続ける。

《絵里香:もしかして友梨奈からなにか連絡が来た?》
それに関しては返事が来るのが遅かった。

15分ほどたってから《早希:そんなんんじゃないよ》と送られてくる。
普段はスタンプや絵文字もセットで送ってくるのに、今朝のメッセージは文字のみだ。

こんなの早希らしくない。
なにかあったに違いなかった。

「お母さん、ちょっと早希のところに行ってくる!」
絵里香は朝食もそこそこに家を飛び出したのだった。