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誰にも相談することができない。
誰がこんなこと信じてくれるだろう。

そう思うと心はとても孤独だった。
早希と絵里香のふたりだけで戦っているようなものだ。

勝ち目のない戦い。
そんな風にも思えてくる。

「今日はごめんね。色々と巻き込んじゃって」
放課後の掃除当番になった早希と絵里香はふたりで教室の掃除をしていた。

「なに言ってるの。巻き込まれたなんて思ってないよ」
「ありがとう」

早希は疲れた顔で微笑む。
今日は犯罪者になることもなく済んだけれど、次はどうなるかわからない。

もしかしたらこんな生活が永遠に続いていくかもしれない。