だけど今回は体育の授業を受けていたわけじゃないのに、あんなにも苦しそうだった。
早希の体が去年よりも弱くなっているのではないかと思って、不安が膨れ上がってくる。

それから休憩時間の度に保健室へ顔を出していた絵里香だけれど、3時間目の終わりに保健室へ向かうと早希の母親が迎えに来ていた。

朝からこの調子では1日学校にいることは難しいと保険の先生が判断し、親を呼んだみたいだ。
「絵里香ちゃんごめんなさいね。いつも早希が迷惑ばかりで」

「迷惑だなんて思ってません!」
絵里香がキッパリと言い切ると早希の母親は嬉しそうに笑った。

それから早希の荷物を手に持ち、早希とふたりで学校を出ていったのだった。