ふたりにとって友梨奈は神様同然ということのようだ。
絵里香が全身が寒くなるのを感じた。

友梨奈の力によってこのふたりは完全にコントロールされているように見える。

「わ……私はどうすすれば?」
早希が絵里香の腕にしがみつきながら、友梨奈へ聞いた。

「聞いてたでしょ。これからは私のことを『友梨奈さま』と呼びなさい」
それは命令で、拒絶できる雰囲気ではなかった。

友梨奈の隣には木刀を持った生徒ふたりが険しい表情で早希を見ている。
「ゆ……友梨奈さま」

カラカラに乾燥した喉で総発音すると吐き気がした。
「それじゃ連絡先を交換して」

友梨奈の指示で詩乃と直斗が同時に動いた。