「そうだよ。だってその子、1度こらしめてやらないと理解できないみたいだから」
友梨奈はまるでおもちゃを見るような目つきで早希を見つめた。

「早希のなにが気に入らなかったの チョコレートならちゃんと用意したじゃん!」
「それがダメなんだよ。本当に感謝してるなら、言われた通りのものを準備するだけじゃダメでしょう?」

「そんな……!」
そんなの卑怯だ。

それならそうと、最初から伝えてくれないとわかるわけがない。
早希は苦しそうに喉をかきむしる。

昨日よりも遥かに悪化しているのがわかった。
そんな早希に視線を追わせるように友梨奈が腰を落とした。

「もっと私の力が見たい? 今までにも何人もの病気を治してきた。だけどそれは私の体に蓄積されているだけ。それを他人に移動することだってできるんだよ?」