「知ってる。肺炎って大変な病気だもんね。バスケで活躍できたんでしょう?」
そう聞かれて早希は照れ笑いを浮かべる。

「活躍ってほどじゃないよ」

「そんなことないよ。バスケの顧問の先生が教室に早希を見に来たくらいなんだから」

絵里香が大げさな身振り手振りで話して聞かせた。
友梨奈は何度も頷いてその話を耳を傾ける。

「そっか。バスケ部に入るの?」

「どうしようか、まだ悩んでるところ。調子が良くなったことも、まだ信じられないくらいだし」

もう少しこの体に慣れたなら、早希もやりたいことぉお実行に移し始めるはずだ。
「そう……でも、それはできないかも」

「え?」
友梨奈の言葉に早希が首をかしげたそのときだった。