早希は額の汗を手の甲で拭って「私も、知らなかった」と、笑い声を上げた。
その表情はとても明るく、そしてとても楽しそうだ。

「私バスケ部に入ってみようかな」
「それがいいよ。足も早いから陸上でもいいかも」

「どうしよう、あれもこれもやってみたい」
早希目がキラキラと輝く。

運動ができるということだけで、これほどまで人の表情は変わるのだと絵里香は驚いた。