「ほっとくと死ぬよ」
更に投げかけられた言葉に絵里香はついに我慢の限界が来た。

言っていいことと悪いことがある。
中学1年生でも、それくらいのことはわかるはずだ。

「縁起でもないこと言わないで。私はこれから早希の母親に連絡しなきゃいけないんだから、そこをどいてくれない?」

できるだけ感情を押し殺したけれど、それでも強い口調になってしまった。
女子生徒はまるで動じる気配も見せずに口元に笑みを浮かべてたままだ。

まるでこの状況を楽しんでいるように見えて絵里香は奥歯を噛み締めた。
「助けてもらいたくてここに来たんじゃないの?」

女子生徒の言葉に絵里香は目を見開いた。
この子も屋上の女子生徒についての噂を知っているみたいだ。