できるだけ早く女子生徒に会いに行きたいはずだ。
「たぶん、ダメだと思う。ねぇ、無理しないで保健室に行こう?」

ずっと教室にいても早希の顔色は一向によくならない。
無理をしているのは明らかだった。

それなら放課後になるまで保健室で休んで、それから行っても問題はない。

前回と同じように先を保健室まで連れて行くと、先生はすぐに早退するように早希を説得し始めた。

だけど早希は今回はそれに応じなかった。
どうしても放課後までここにいる必要があると、聞く耳を持たない。

先生は根負けして「わかった。それならここにいればいいけど、病状が悪化したらすぐにお母さんに連絡を入れるからね」と、早希をベッドに寝かせてくれることになった。