「あ、ありがとうございます!」
怒鳴られた早希が青くなって言い直す。

絵里香も同じように「ありがとうございます!」と、深く頭を下げた。
異様な空間に体中から血の気が引いていく。

さっきから絵里香の体はガタガタと震えて止めることができなかった。

「お前たちはまだ友梨奈さまのすごさが理解できないみたいだな。でも仕方ないか。俺みたいに生まれたときからの病じゃなければ、そのすごさには気がつけない」

直斗がため息交じりに左右に首をふる。
「今はこの程度でいい。だけど週に1度はこうして集まるから、それは覚えておいて」

友梨奈がソファの上で足を組んで言う。
口を動かしているのはチョコレートを食べているからだろう。