「どうしたらよかったんだろ~…」

1人戻って来た教室で、自分の席で顔を伏せる。もう嫌悪感でいっぱいだ、絶対言い方間違った。

あんなに言い方気を付けなきゃってしてたのにあの言い方はほんと…

「うざい」

「ひどくない!?隣でわかりやすく凹んでるんだからもっと気に効いた声かけてよ!」

「そんないかにも慰めてオーラ出してるやつに言う事なんかねぇよ」

「……。」

隣に斗空がいることわかってて言ってみたんだけど、めんどくさそうに息を吐かれた。

もっと言い方あるでしょ、大事なんだから言い方!

「いいもん、別にっ」

「咲月の事だろ」

こっちに顔を向けたから目が合っちゃった。斗空には言わなくてもわかるらしい。

「…うん」

サッと正面を向いて静かに頷いた。

「…私あれでいいと思ってたんだけどよくなかったみたいなんだ」

右手で髪の毛を触りながら斗空から顔が見えないようにして。

「さっちゃんのこと傷付けちゃった」

私が1番傷付けた。

守りたかっただけなのに間違えた。

たださっちゃんとご飯を食べたかっただけなのに。

「…はぁ」

息を吐く音が聞こた。

え、私結構本気で悩んでるのにタメ息!?

「歩夢も咲月も考えすぎなんだよ」

右手をどけて斗空の方を見ると真っ直ぐ私の方を見ていた。ドクンッて鼓動が響く。

「お互いのこと考え過ぎ」

斗空の声は不思議、すぅーって私の中に入っていくから。

「もっと言いたい事言えよ、歩夢が言いたい事」

「私が言いたいこと…?」

「気なんか遣わないで思ってること言えばいいんだよ」

気遣ってるって思われちゃったからこうなっちゃったと思うんだけど…

それにさっちゃんのこと考えすぎって考えるのはあたりまえじゃん。


それとも違うの?

他に私が言いたいことはー…